単品通販とは何か?

単品通販とは、主に1種類の商品だけを販売していく形態の通信販売のことです。完全に1種類だけとは限らず、商品の種類は複数あっても同一ブランドのラインナップであれば単品通販と呼ばれます。

単品通販というフレーズは特にEC運営をするにあたりよく耳にする用語で、EC運営に関する多くのメリットを持っています。単品通販の特徴を知ることはEC運営に関わる人には必須といっても過言ではありません。

そこで今回は、単品通販の特徴やメリットを解説します。

単品通販とは?

ec marketing

単品通販とは、「取り扱う商品やカテゴリーを限定した通販形態」のことを言います。

商品の種類やジャンルを絞って販売を行う点が特徴で、たとえば化粧水と美容液、洗顔クリームの3種類を販売していても、それらがすべて同じブランドやジャンルであれば単品通販に該当します。

商品を限定して取り扱うという性質上、多くの場合、自社のオリジナル商品を販売しています。また、商品の幅は広くせず、客層やリピート性を重要視している点も単品通販の特徴です。

総合通販との違いは?

単品通販と並び、ECの代表的な販売形態とされるのが総合通販です。総合通販とは、「食品やアパレル、インテリアなど多くのジャンルの商品を取り扱う通販形態」です。Amazonや楽天などをイメージすると分かりやすいでしょう。

豊富な品揃えの中から顧客が欲しいものを探してもらう仕組みをとっており、ネット上のショッピングモールのようなイメージといえます。

単品通販と違いオリジナル商品や特定のジャンルにこだわらないため、幅広い客層にアプローチすることが可能。大々的なキャンペーンによる価格競争や、集客力の強さが特徴といえます。

一方で、顧客一人ひとりに丁寧な接客を提供することが難しく、リピーターの獲得に弱いといったデメリットがあります。事業規模が大きいため、新規参入の難しさや運営ハードルが高い点も単品通販との違いでしょう。

D2Cは単品通販なのか?

近年のEC業界でトレンドとして飛び交う言葉がD2Cです。D2Cとは企業がブランドや商品の開発・企画から販売、プロモーションにいたるまですべてを自社で完結するビジネスモデルをいいます。

1つのジャンルや商品を限定するという意味では単品通販に区分されますが、D2C=単品通販と呼ぶのは少しニュアンスが違ってきます。D2Cは単品通販と同じように勝負するフィールドを特定のジャンルに限定することで最適化し、運営効率を高めます。しかしD2Cはこうした機能的な部分だけでなく、ブランドのビジョンやストーリーといった情緒的な価値を重視します。「世界観」とも形容されますが、事業の計画当初からこの世界観を組み込む前提でビジネスモデルを組み立てる点はD2Cの大きな特徴です。

単品通販とD2Cは=(イコール)の関係性というよりも、単品通販という大きな枠の中に含まれる・あるいは単品通販から派生したビジネスモデルと理解するのが適しているでしょう。

単品通販のメリット

では、単品通販のメリットについて詳しく見ていきましょう。単品通販に大きく3つのメリットがあります。

メリット1.新規参入しやすく経営効率が良い

単品通販のメリットとして、新規参入のしやすさが挙げられます。特定のジャンルの商品しか取り扱わない単品通販では、ビジネスを始める際の初期投資が比較的少なく済みます。さらに、一からビジネスを始める際は、商品を限定して商品や顧客を集中管理した方が効率的です。経営効率の良さという点も、単品通販のメリットでしょう。

メリット2.ブランディングしやすい

ブランディングのしやすさも単品通販のメリットです。単品通販は一つの商品に多くの情報を使ってアピールすることができます。他社とは違う製法、オリジナリティ、開発の秘話やこだわりといった多くの魅力的な情報を消費者に伝えることができます。顧客とのコミュニケーションを重視できる点は、単品通販の大きなメリットです。

逆に、多くの魅力的な情報を引き出すことができない商品や、リピート性が低い商品は単品通販には適していないと言えます。

メリット3.LTVを上げることができる

効率的なマーケティングに必要なものとして、高い顧客生涯価値(LTV)が挙げられます。
LTVを高めるためにはリピート率が重要な指標になります。

単品通販では、ユーザーを絞り込むことで顧客とのコミュニケーションを多くとること可能。そこから顧客の声を集め経営に反映し、顧客満足度の上昇、顧客のファン化を図れます。ファン化した顧客はリピート率が上昇するので、全体のLTVを上げることができます。

また、基本的には価格競争に参戦しないことから、利益率を保ちLTVを向上できるのも強みでしょう。

単品通販のデメリット

では、単品通販のデメリットはどこにあるのでしょうか?

総合通販の強みが単品通販のデメリットになる

単品通販のデメリットは、総合通販との対比で考えると分かりやすいでしょう。

まず集客力が弱い点が挙げられます。総合通販のように大規模なプロモーションを展開するのに不向き上、商品が限定されることでターゲットの母数が少なくなってしまいます。また、総合通販のように大幅な割引キャンペーンを実施できず、価格競争に弱い点も単品通販のデメリットです。

しかし、小規模でじっくりと事業を拡大していくスタイルを目指しているなら、上記のデメリットの影響も小さくなります。集客力の強さとは、即効性の高さとイメージすることができ、時間がかかっても一定の集客を集められるようになれば問題はありません。また、割引をしないというスタイルがかえってブランド力を高める、商品への信頼を高める効果も期待できます。

このように、強みと弱みはコインの裏表のような関係です。単品通販の強みと弱みをきちんと理解した上で施策に取り組めば、総合通販との差別化が可能でしょう。

単品通販におけるECカートの選び方

さて、ここまで単品通販の特徴を詳しくご紹介してきましたが、ここからはカート選びについて見ていきましょう。単品通販でのECカート選びにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。

1.定期購入機能が用意されているか?

単品通販では、リピーター獲得の有無が売上に大きく影響します。
そのため、カートを選ぶ際もリピーター獲得に強いサービスを選びたいところ。

具体的には、定期購入機能やリピート機能が用意されているサービスを選ぶようにしましょう。こうした機能が用意されていれば、初回購入やサンプル商品を購入したユーザーをスムーズにリピーターへと引き上げることができます。

2.ステップメール機能があるか?

ステップメール機能も単品通販のカート選びの際にはチェックしておきたい項目です。
ステップメールは定期購入機能とおなじくリピーター獲得に効果の高い機能ですが、顧客満足度を高められる点も魅力の1つ。

例えば、商品の使い方や正しい使用法などをステップごとに配信することで、ユーザーへ安心感や信頼感を提供できます。こうしたサイクルを通じてリピート購入や購入金額のアップに繋がれば、サイトに大きな利益を与えてくれるでしょう。

3.顧客の管理・分析機能は使えるか?

単品通販では顧客の情報や行動に対して詳細な管理・分析が必要となります。顧客情報の管理や分析を行える機能が使えるのかも、単品通販のカート選びでは重要なポイントです。

こうした情報をもとに円滑なPDCAサイクルを回していくことが売上アップに繋がります。

4.商品管理機能は利用できるか?

通販サービスでは、商品の仕入れや在庫の管理が事業者にとって少なくない負担となります。このような負担を軽減し、円滑な商品管理を行える機能があれば、事業者の負担も軽減されるでしょう。

単品通販の始め方5つのステップ

最後に単品通販の始め方をステップごとに見ていきましょう。

ステップ1.商材を決める

単品通販にとってもっとも重要なのが、商材を決めることです。ジャンルや種類が限定される単品通販では、商材の選定がサイトの成功を大きく左右します。

単品通販向けの商材として挙げられるのが、一定の間隔で購入する商品。例えば、シャンプーなどの生活雑貨や化粧品は、定期的に購入する商材となるため単品通販向けといえます。

例えばこれが高級時計ならどうでしょうか?一回の売上が大きいものの、時計はそれほど頻繫に購入する商品とはいえません。こういった商材は単品通販ではリスクが高く、集客力に乏しいサイトでは厳しいでしょう。

このように、単品通販をはじめるなら「定期的に購入する」「リピーターが付きやすい」といったポイントを念頭に置いて商材を選んでみましょう。

ステップ2.出店の準備を進める

次に通販事業をスタートするための準備を進めましょう。パソコンやネット環境はもちろん、サイトに商品画像を撮影するためのカメラや、安心して利用できるセキュリティ環境、梱包材や商品を販売するための資格取得…などなど準備する項目は多岐に渡ります。

作業の多さにパニックになりそうですが、1つ1つこなしていけば大丈夫です。チェックリストを作っておけば、慌てず作業を進めることができるでしょう。

ステップ3.カートシステムを選ぶ

先ほど「単品通販におけるECカートの選び方」の部分でも触れましたが、相性の良いカート選びは事業を軌道に乗せる重要なポイントです。

各種機能が揃っているかだけでなく、利用したい決済機能の有無、サポート体制なども確認しておきましょう。

また、見積もりや相談をした際のスタッフの対応もしっかりチェックしてください。カートシステムはこれからビジネスを共にするパートナーです。カートを移行するとなると大掛かりな作業が発生するため、最初のパートナー選びが意味を持ってきます。受け答えや人柄、なにより自分たちのサイトを一緒に成長させようという熱意があるのか、しっかり見極めておきましょう。

ステップ4.サイトのオープン・集客

各種準備が整えばサイトをオープンします。真っ先に取り組むのが集客です。

新規サイトはWeb上で「まったく知られていない」状態にあります。SNSや自社メディアを使う方法で草の根でアプローチするだけでなく、オープンキャンペーンなどに合わせてWeb広告を掲載するのも手でしょう。まずは「知ってもらう」ことが最優先事項になります。

ステップ5.PDCAサイクルを回す

サイトがオープン当初は、どうしてもトラブルや改善点が発生します。もちろん、サイトオープン前のチェックは念入りに行いますが、実際のオペレーションでしか発生しない事案も少なくありません。

こうしたトラブルや改善点は今後のサイトの質を向上させる貴重な「声」です。メンバーで事案を共有し、どのような改善を行うのか・行ったのか確認しておくことでより良いサイトへと成長することができます。PDCAサイクルをスピーディーに回すことができるのが、Webサービスの強みです。最適化を進めて売上や利益率アップを目指しましょう。

まとめ

最後に、単品通販の特徴をまとめておきましょう。

  • 商品数…少ない(基本的に1種類の商品、もしくは1種類のブランドの商品を取り扱う)
  • リピート率…高い(新規よりもリピーターの売上が全体の売上を支える構造)
  • 集客力…弱い(商品数が少ない故に集客力は弱い)
  • 利益率…高い(オリジナル商品を販売することで利益率が高くなる)

単品通販は、販売促進を効率よく進めることができ、リピート率を上げることでLTVを高めることができます。また、新規参入のハードルが低く運営効率が高い点もメリットでしょう。

注意したいのが、取り扱う商材の選び方。リピート性が乏しい商品や顧客に伝えるべき情報が少ない商品は、単品通販のメリットを活かせないままになってしまう恐れがあります。単品通販をする場合は、顧客がファン化しやすいリピート性の高い商品を取り扱うことが重要です。

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