D2Cはいつから始まったのか?その歴史を振り返ってみる。

D2Cはいつから始まったのか?その歴史を振り返ってみる。

ECのビジネスモデルとしてすっかり市民権を得たD2C(Direct to consumer)。国内外で有名ブランドが続々と登場していますが、その歴史はいつからスタートしたのでしょうか?

今回は、D2Cの始まりを振り返りながら、なぜこれほど注目を集めるにいたったのか、その理由について考察します。

D2Cの始まりはいつから?

Eコマース

D2C(Direct to consumer)はECを軸としたユーザー直接取引型のビジネスモデルです。ブランドの企画から製造、販売、流通にいたるまですべてを自社で担い、ユーザーと直接的な関係を築きながら販売やブランド認知に繋げていきます。

では、D2Cはいつからその歴史をスタートしたのでしょうか?

D2Cは2010年頃にアメリカで誕生

D2Cが誕生したのは2010年頃のアメリカ。大きなきっかけとなったのが、2008年にサービスをスタートしたAWS(アマゾンウェブサービス)とShopify(ショッピファイ)の存在です。

AWSによりクラウド環境でのデータ管理やサービス利用が手軽に。また、Shopifyを使うことでEC開発の自由度や利便性が一気に高まりました。事業者は従来に比べ自由かつ柔軟なEC運営をおこなえ、ユーザーとの直接的な関係構築や、これまでにないブランド戦略が可能となりました。

D2Cはこうしたデジタルテクノロジーの発展を背景に大きく注目を集めるようになり、アメリカでは爆発的に業績を伸ばすD2Cユニコーン企業が誕生しています。

【ユニコーンへ成長したアメリカのD2C企業の創業年】

ブランド名 創業
Everlane(アパレル) 2010年
Warby Parker(メガネ) 2010年 ※
Glossier(化粧品) 2014年
Casper(マットレス) 2014年 ※
Away(スーツケース) 2015年
allbirds(靴) 2016年 ※
Hims(シャンプー・育毛剤) 2017年

※上場を達成

国内でも2010年代初頭にD2Cが芽吹き出す

さて、日本国内のD2Cが注目を集め始めたのは2020年代前後です。とくに2020年に出版された佐々木康裕氏の著書『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』がベストセラーになって以降は、日本でもD2Cのビジネスモデルが広く知れ渡りました。

しかし国内のD2C企業そのものは、アメリカと同時期の2010年代初頭に誕生しはじめています。メガネブランドの「オーマイグラス」は2011年に、オーダーメイドスーツの「FABRIC TOKYO」は2012年に創業するなど、ビジネスモデルの芽吹きは早かったといえます。

デジタルテクノロジーの国内での普及や、先行した企業の成功事例を後追いする企業が増えたことで、2020年前後に日本でもD2Cが花開いたといえるでしょう。

【国内の主要D2Cの創業年】

ブランド名 創業
オーマイグラス (メガネ) 2011年
FABRIC TOKYO(スーツ) 2012年
BULK HOMME(化粧品) 2013年
ALL YOURS(アパレル) 2015年
スナックミー(食品) 2015年
BASE FOOD(食品) 2016年
10YC(アパレル) 2017年
Mr.CHEESECAKE(食品) 2018年
COHINA(アパレル) 2018年

なぜD2Cがここまで注目を集めたのか?

ここまでD2Cがいつから始まったのか、その歴史や背景を振り返ってきましたが、そもそもなぜここほどD2Cブランドが注目を集めたのでしょうか?3つの理由を見ていきましょう。

1.直接的な取引で高い収益性を確保できる

D2Cは自社でEC運営に関するすべてのオペレーションを完結するため、仲介コストを抑えることができます。これまでのSPA(製造小売り)では問屋や小売店といった仲介業者が必要でしたが、D2CはECでの販売のみに特化し、マーケティングも自社で担うため外部業者が介在する機会を限りなく減らすことが可能です。

従来に比べ高い利益率を確保でき、収益性の高いビジネスモデルといえます。

2.SNS等を活用しブランディングがしやすい

ブランディングがしやすい点も、D2Cが注目を集める理由の1つです。

D2CではSNSなどデジタルツールを中心としたマーケティングや発信を軸としています。これは自社のコンセプトやビジョンを過不足なく伝えられ、ブランディングがしやすいということ。また、費用対効果の面からも見ても、SNSは自社アカウントを開設し投稿するだけで運用できるため、広告費を低く抑えられます。

ユーザーと直接コミュニケーションを図れることから、ファンやブランドへの愛着をじっくり育めるのもメリットです。

3.デジタルテクノロジーの発達で参入障壁が下がった

デジタルテクノロジーが発達したことで、D2Cへの参入障壁が下がった点も注目を集める理由でしょう。

すでにご紹介したAWSやShopifyだけでなく、SNSやさまざま外部ツールが開発されたことで、D2Cのビジネスモデルが一気に拡大しました。

また、デジタルネイティブと呼ばれる世代がECのコアユーザーになったことで、世界観やストーリー性を重視したD2Cモデルが人気を集めた点も大きなポイントです。

まとめ

D2Cは2010年頃にアメリカで誕生したビジネスモデルです。2008年に、AWSやShopifyといったデジタルプラットフォームのサービス開始をきっかけに、加速度的に成長をはじめました。

国内でも2010年初頭にはすでにブランドが立ち上がり、2020年前後に一気に市民権を獲得しています。

今後もD2Cブランドの台頭は続くと予想されますが、人気D2Cブランドの中には従来のWeb媒体を中心とした戦略から、TVCMなどマスマーケティングを採用する動きも活発化しています。これは各ブランドの経営基盤が強化され、より大規模なプロモーションを実行できる体制が整ってきたということ。

今後は、アメリカでみられるD2Cブランドと既存の大手ブランドが競う合う動きが、国内でも増えてくるかもしれません。

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