巣ごもり消費がECに与えた影響は?今後の展望についても解説

巣ごもり消費がECに与えた影響は?今後の展望についても解説

2020年初頭からの新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、国内でも「巣ごもり消費」が増加しました。とくにオンラインで利用できるECサイトは人気を集め、大きく売上を伸ばす企業が続出しています。

一方で、長引くコロナ禍の影響からなんとか活路を見出そうとする企業が増えたことで「Withコロナ」にシフトするビジネスも増加。ECでの巣ごもり消費がある程度落ち着きを見せているという見方も少なくありません。

そこで今回は、コロナ禍での巣ごもり消費の動向や、今後の展望について解説します。

巣ごもり消費によりECの利用が増加

ネットショッピング世帯別利用頻度

総務省調査データより作成

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国内ではECを利用したネットショッピングの利用者が急増しました。いわゆる「巣ごもり消費」の増加はビジネストレンドの一つとして取り上げられ、データからもその傾向を伺い知ることができます。

総務省が発表した家計消費状況調査によると、ネットショッピングを利用する世帯の割合は新型コロナウイルスの感染拡大とリンクして、大きく割合を増やしています。

2020年1月が42.8%だったのに対し、第一回目の緊急事態宣言が発令された直後の2020年5月には50.5%を記録し、統計をスタートしてから初めて5割を上回る結果となりました。

その後も9月に一度5割を下回る(49.9%)ものの高止まりを続け、第二回目の緊急事態宣言宣言が発令される直前の12月には54.6%を記録し、巣ごもり消費が大きく増加した結果となりました。

2021年以降も50%を超える水準で推移しており、巣ごもり消費によりネットショッピングがすっかり定着したことが見て取れます。

巣ごもり消費では健康アイテムや家庭向けのおもちゃ・ゲームなどが好調

では巣ごもり消費ではどのようなカテゴリーの商品が人気を集めたのでしょうか。

巣ごもり消費 ランキング

2020年4月1日~5月10日のYahoo!ショッピングのデータを見ると、「ダイエット・健康」関連の商品の伸び率が前年同期比で4.01倍で首位に。次いで「本・雑誌・コミック」が約2.0倍、「ゲーム・おもちゃ」が約1.7倍と自宅で楽しめる健康アイテムやおもちゃ・ゲームなどが売上を伸ばしました。

一方で、「スポーツ用品」は0.95倍、「CD・音楽ソフト・チケット」は0.65倍と屋外での活動と関連性が強い商品は売上が落ち込む結果となりました。

今後の巣ごもり消費の展望は?

さて、巣ごもり消費によりEC市場が賑わいをみせたことは分かりましたが、気になるのが今後の巣ごもり消費の動向です。

感染状況にも左右されるがバブル的な活況は終わりか

2021年12月現在、日本国内の感染状況は落ち着きをみせていますが、依然として海外での感染状況は深刻な状態にあり、まだまだ予断を許さない状況にあります。

今後の巣ごもり消費の展望も感染状況に左右されることが予想されますが、感染拡大初期に見られたようなバブル的な活況は終わりを迎えそうです。

根拠となるのが、先ほどご紹介した「ネットショッピングを利用する世帯の割合」に関するデータ。感染拡大後に50%を超え、以降も高い水準をキープしていますが、第三回目の緊急事態宣言が発令された2021年4月からは大きな変動はなく、横ばい状態となりました。

これはネットショッピングの潜在顧客の開拓がある程度進んだことや、リアル消費を展開する業種において「Withコロナ」のモデルが確立されてきたことが理由として考えられます。

感染拡大初期のようなEC市場のバブル的な活況は落ち着きを見せたと考えられ、今後は事業者同士の激しい競争が再燃すると予想されるでしょう。

D2Cブランドの台頭が進む

巣ごもり消費でのECの活況が落ち着きを見せる一方で、消費者が価格だけでなく質の高さを求める傾向も顕著になっています。

こうしたニーズにあわせて今後予想されるのが、D2Cブランドの台頭です。すでに国内外の新たなビジネストレンドとして人気を集めているD2Cブランドですが、自社完結型のビジネスモデルの採用による低価格化や、商品の質向上はユーザーからの評判も良く、続々と魅力的なブランドが現れています。

ECといえばモールでの購入が一般的でしたが、D2Cの自社サイトメインの運営は世界観や付加価値をコンテンツ化しやすく、ユーザーが一気に流れ込む動きも予想されます。また、SDGsをはじめとした社会課題への関心が高まっている点も、D2Cブランドの成長を後押してするファクターとなってくるでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、自宅でショッピングを楽しむ巣ごもり消費が大幅に増加しました。総務省が発表した家計消費状況調査からもその傾向をうかがい知ることができ、ECが消費の中心へと移行しています。

一方で、長らく続くコロナ禍に対応した「Withコロナ型」のビジネスの登場や、潜在的なネットショッピングユーザーの開拓が進んでことで、EC市場は落ち着きを見せています。今後は事業者間での競争が再燃することで、質が低いECサイトは淘汰される反面、D2Cブランドのような魅力的な体験を提供するサイトがさらに注目を集めそうです。

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