「薄利多売」と「厚利少売」、EC初心者が始めるにはどっちがオススメ?

「薄利多売」と「厚利少売」、EC初心者が始めるにはどっちがオススメ?

ECのビジネスモデルを大きく分けると、「薄利多売(はくりたばい)」と「厚利少売(こうりしょうばい)」の2つに分けられます。

薄利多売とは利益は小さいものの、大量の商品を販売するビジネスモデルのこと。一方の厚利少売は、商品は少数しか売らないものの、利益を大きく取るビジネスモデルのことをいいます。

ECに取り組む際は、どちらのビジネスモデルを採用するかが悩みどころですが、一般的にEC初心者は厚利少売のビジネスモデルを採用するのがオススメとされています。これはなぜなのでしょうか?

今回は、「薄利多売」と「厚利少売」のビジネスモデルの違いと、なぜEC初心者には厚利少売がオススメなのかについて解説します。

薄利多売と厚利少売とは?ビジネスモデルの特徴やメリット・デメリットを解説

薄利多売(はくりたばい)と厚利少売(こうりしょうばい)とは、ビジネスモデルの種類のこといいます。

字面から読み取れる通り、

  • 利益率を薄くするのか・厚くするのか
  • 商品を販売する数を多くするのか・少なくするのか

 

この2つが大きな違いとなっています。では、それぞれビジネスモデルの詳しい特徴やメリット、デメリットについて見ていきましょう。

薄利多売とは利益を少なくして商品を大量に売る方法

薄利多売とは、商品の利益は薄い(少ない)ものの、大量の商品を販売して利益を伸ばすビジネスモデルのことです。

一つ一つの商品では大きな利益は出ないものの、お店やサイト全体で売上や利益を伸ばすことを目的としています。

【メリット】

  • 多くのユーザーを獲得できる
  • 売上や利益を拡大させやすい
  • リスクを分散できる

 

メリットとしては、多くのユーザーを獲得できる点が挙げられます。100個の商品を販売するよりも、1,000個の商品を販売した方がより多くのユーザーと接点を持つことができるのは当たり前です。

また、ユーザーとの接点が多ければ、そこから口コミやレビューといった方法で商品やブランドの情報を拡散する機会も増えるため、新たなユーザーの獲得に繋がりやすいといえます。売上や利益を拡大させる機会も、増えることになります。

その他にも、一部のユーザーに依存せず多くのユーザーを対象にするため、顧客が離れた際のリスクを分散できる点も、メリットの1つです。

【デメリット】

  • 運営の負担や労力が大きくなる
  • 大量の在庫を持つリスクが生まれる
  • サービスの質が低下する

 

デメリットとして、多くのユーザーを相手に事業を展開するため、運営の負担や労力が大きくなる点が挙げられます。ECなら受注対応から決済処理、ピッキング、梱包、発送、アフターフォロー…などなど、数多くのオペレーションをこなさなければなりません。大量のユーザーを相手にするとなると、それだけ作業の工数が増えてしまうでしょう。

また、大量の商品を販売するということは、在庫を大量に抱えておく必要があります。もし商品が売れなかった際は、大量の在庫を抱えるリスクがある点もデメリットです。

多くのユーザーを相手にするため、サービスの質が低下することでクレームに繋がるリスクも考えられるでしょう。

厚利少売とは利益を大きくし販売する商品を少なくする方法

厚利少売とは、販売する商品の数を少なく抑える分、利益率を大きくして利益を増やすビジネスモデルのことです。

薄利多売のように大量に商品を販売しない分、一つ一つの単価を高く設定することで売上や利益を伸ばしていきます。

【メリット】

  • 利益を確保しやすい
  • 価格競争に巻き込まれにくい
  • サービスの質を上げられる

 

厚利少売の最大のメリットは、利益を確保しやすいということ。いくら大量の商品を販売しても、利益が確保できなれば事業は継続できません。厚利少売なら元々の利益率の設定が高いため、利益を確保しやすいといえます。

また、ECサイトでは大手サイトとの価格競争に巻き込まれやすい点がリスクに挙げられますが、薄利多売はこうしたサイトとは競合しづらく、価格競争に巻き込まれにくいといったメリットがあります。

その他にも、少ない顧客とじっくり向き合うことができるため、サービスの質を向上させることができるでしょう。

【デメリット】

  • 商品を販売する難易度が高い
  • ビジネスの拡大に時間がかかる
  • きめ細かなサービスが必須

 

デメリットとしては、商品を販売する難易度が高い点が挙げられます。利益率が高いということは、価格設定が高くなるため、どうしても購入までの難易度も高くなります。マーケティングや顧客へのアプローチでも、より専門的なスキルやノウハウが求められるでしょう。

また、大量に顧客を獲得するビジネスモデルではないため、事業を拡大するのに時間がかかる点もデメリットです。スタートアップで一気に事業を拡大するとなると、相当な労力が必要でしょう。

加えて、顧客一人一人に対して、価格に見合ったきめ細かなサービスを求められる点も押さえておく必要があります。

EC初心者は厚利少売がオススメ

さて、今回のテーマはEC初心者がビジネスを始める際に、薄利多売と厚利少売のどちらがオススメかという点でした。

結論から述べると、EC初心者は厚利少売を目指したサイトの立ち上げがオススメです。ここからは、その理由について解説していきます。

大手との価格競争やセール合戦には太刀打ちできない

まず、厚利少売をオススメする理由として、EC初心者では大手との価格競争やセール合戦ではとても太刀打ちできないためです。

大手ECには圧倒的な集客力と、薄利多売でもオペレーションをスムーズ回せるノウハウや仕組みが整っています。ここにEC初心者が挑むのは、あまりにハードルが高く失敗のリスクも大きくなります。

とくに、大量の顧客を相手にするには相応の人員と体制が不可欠で、これを初心者が構築するのは一筋縄ではいかないでしょう。

じっくりとビジネスを進められる

次に、厚利少売であれば、薄利多売に比べじっくりとビジネスを進められる点が挙げられます。

セールや大々的なマーケティングではなく、自社コンテンツやSNSを通じた丁寧な訴求活動を軸とする厚利少売であれば、丁寧に一つ一つの業務に取り組みながら、腰を据えたサイト運営を行えるでしょう。

ECはたしかにスピード感が大きな魅力ですが、ビジネスの基本は人と人です。とくに、EC事業に始めたばかりの事業者は、より人の温もりや丁寧さが感じられる手法を採用することで、かえって他社と差別化を図ることが可能です。

業務や運営に慣れ、結果として「厚利多売」を実現できれば、大きな成功に繋がるでしょう。

まずは定期購入やクロスセル戦略で厚利少売を目指す

さて、厚利少売のデメリットとして、専門的なスキルやノウハウが必要であるとご紹介しました。こうした専門性に乏しいEC初心者は、どのような戦略を講じていけば良いのでしょうか?

例えば、定期購入はEC初心者でも厚利少売を狙える仕組みの1つです。定期購入は継続して商品を購入してもらえるビジネスモデルです。一度の購入で「厚利」を目指すのではなく、中長期的なスパンで利益を上げる=LTVを高めるアプローチといえます。この仕組みはEC初心者にとってもハードルが低く、厚利多売を目指すには相性の良いビジネスモデルです。

また、一度の商品購入での購入単価を上げる、クロスセル戦略に注力していくのも、EC初心者が厚利少売を目指すには効果的です。

まとめ

今回は「薄利多売」と「厚利少売」とビジネスモデルの違いや、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。

EC初心者がサイトを始めるなら、まず厚利少売のビジネスモデルの構築がオススメでしょう。薄利多売は、どうしても大量の商品を購入してもらうため、在庫の確保やオペレーションの負担が大きく、EC初心者には負担が大きいといえます。

厚利少売は、単価が高くなる分商品を購入してもらうハードルは高くなりますが、じっくりと腰を据えた運営ができ、一度ユーザーを獲得できれば中長期的な関係性を構築できるなど初心者にとってもメリットが大きいといえるでしょう。また、定期購入やクロスセルといった仕組みは、既存のサービスを活用することですぐに導入できることから、初心者に利点があるビジネスモデルと呼べそうです。

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